アプリ:生活習慣病ヒアリングシート 〜食習慣・減塩編〜

生活習慣ヒヤリングシート~食習慣・減塩編~

日本慢性疾患重症化予防学会(JMAP)はこの度、「生活習慣ヒヤリングシート~食習慣・減塩編~」アプリを開発いたしました。
本アプリはiPad専用アプリです。ご利用にはAppStoreからアプリをダウンロードすると共に、利用登録を行なっていただく必要がございます。
(ご利用にはパスコードが必要です。パスコードは利用登録後にメール送信されます。)

 

<概要>
本アプリは 「減塩指導すべきは誰か」というハイリスクアプローチの入り口を簡易的にサポートする、医療職・介護職向け専用アプリです。

 

<開発趣旨>
「慢性疾患の重症化予防」において、イベント回避(透析導入、心不全等による入院等)には適切な治療と生活習慣改善・維持が共に必要です。
「慢性疾患の重症化予防」における生活習慣改善・維持の特徴は、
・改善すべき生活習慣が長く固定化している方、生活習慣改善が苦手な方、改善指導を理解・受容しにくい方が重症化する例が多い
・阻止すべき慢性疾患イベントは心疾患、脳疾患、腎疾患等血管系の疾患が多く、改善すべき生活習慣の最大要因は塩分摂取過剰である(厚労省資料参照 https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/001051824.pdf
・しかし、治療阻害要因となる高塩分摂取者は外見的な識別は困難であり、本人の自覚も無い場合が多い
・慢性疾患重症化予防における減塩指導においては、いわゆるポピュレーションアプローチは効果が無く、アウトカムが認められるのは「個別の長期アドバイス(ハイリスクアプローチ)」のみである(厚労省資料参照 https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/001048905.pdf
・2024年診療報酬改定において、かかりつけ医の高血圧、糖尿病、脂質異常症の診療は生活習慣病管理料(新設)により算定することとなり、生活習慣改善を目的とした「生活習慣病 療養計画書」の作成とそれに基づく改善指導が要件化された。

更に超高齢化の進展により、
・従来、慢性疾患患者は外来が中心であったが、在宅(含施設)患者が増加しつつあり医療と介護の一体的提供のニーズが急速に増加しつつある
・運動機能の低下、寝たきりの増加により、誤嚥性肺炎、大腿骨頸部骨折による入院も急増しており、生活習慣改善における減塩以外の食習慣改善・維持(嚥下機能、たんぱく強化等)の重要性が更に上がってきている。

これらのヘルスケア需要の変化に対応する為、医療・介護のデータを集約し一覧化できる医療・介護DXの整備が政策として急速に進められている所である。しかし、塩分摂取に係るデータは、
・大病院における尿検査の測定項目に含まれていない場合が多く、24時間畜尿検査の実施は極めて限定的である
・かかりつけ医では、尿検査はあまり行われていない
・特定健診において推定塩分摂取量を測定している自治体は極めて限定的である(JMAPのHP一覧表参照)
ことから、たとえDXの整備が進んでも高塩分摂取者をオンライン上で把握することは不可能であり、
更に外見上も判別がつかず、永年の味覚嗜好と不可分である為本人の自覚も薄いことから、減塩指導すべき高塩分摂取者の把握が困難である。
また、たとえ推定塩分摂取量データが存在する場合もどの食事時に高塩分摂取となっているのか(=どの食事に指導介入すべきか)が不明であることも減塩指導のアウトカム創出の困難要因となっている。
以上のような重症化予防における治療阻害要因である高塩分摂取者への減塩指導を取り巻くハードルを乗り越える一助とすべく、本アプリの開発を企図したものである。

なお 本アプリに使用した各食品毎の塩分量等のデータは、利用申込をされた方にアプリの利用パスワードと共にご提供いたします。

 

<利用規約>

1. 本アプリは、生活習慣改善指導を行う医療職(含行政職・ケアマネージャー)が、検査・指導すべき高塩分摂取者、並びに、推定塩分摂取量検査でも把握できないどの食事が高塩分傾向なのかを簡易的・短時間で抽出することを目的としています。

2. 本アプリをインストールしたタブレット端末(iPad等)は、患者等対象者に渡して入力して貰うのではなく、画面を見せつつ医療者が直接入力することを想定しています。
※対象者の多くは高齢者であることが予想され、タブレット画面での食品選択が困難である場合は、紙ベースで選択が出来るよう、別途配布の食品リスト(PDF)をご使用ください。

3. 患者等対象者から普段よく食する食品をヒヤリングし、該当するものを選択してください。主食・主菜等各カテゴリーにおいて複数選択が可能です。

4. 本アプリは推定塩分摂取量検査の機能を代替するものではありません。高塩分摂取の傾向が示された対象者には、減塩指導を行う前に、推定塩分摂取量検査もしくは管理栄養士による栄養指導等による現状把握をお勧めください。

5. 結果画面の食事ごとのグラム数は、推定塩分摂取量検査に相当するものではなく、あくまで相対的にどの食事から介入すべきかを判断する際の参考にする推測の傾向値です。

6. 本アプリでの入力データ・結果データは、外部サーバーへの送信はされず、お使いのタブレット端末にのみ保存されています。各施設の個人情報管理規定・守秘義務規定に従いデータ処理を行なってください。

7. 本アプリは、品質向上を目的としてバージョンアップされることがあります。

8. JMAP賛助会員の企業様が本アプリをお取引先の医療職に紹介される場合は、あらかじめJMAP事務局宛ご相談ください。

 

2025年1月22日
一般社団法人 日本慢性疾患重症化予防学会

 

食品リスト(PDF)のダウンロードはこちら
https://jmap.or.jp/wp-content/uploads/e116c14a930196b3e4392c4ce76e8e5e.pdf

インストールされる iPad端末 からアクセスしてください。

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